この記事は、mast Advent Calendar 2018 の10日目の記事です。​​​​​​​
昨日の記事は、稲田和巳さんによる映像「ふだんのおと / Sounds in Life」でした。

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a&d'17の岡本太玖斗です。勢いでmastAdCに参加してしまいました。
Twitterは @TiME_SKiPPER_ 、Webは takuto-okamoto.com です。
最近は デザイナー / プランナー / フォトグラファー と名乗るようにしました。
時々トラックメイカーやDJになります。
いろいろなものやことをつくる人です。

書きたいことは山ほどありましたが…
今回は自分の専門分野ではない「言葉」を扱いました。
以下から。

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僕は言葉がとても好きです。特に日本語が好きです。英語と中国語以外の外国語はよく知らないけど。
日本語の微妙なニュアンスは時に深読みを誘い、時に理屈無しに心を揺らします。
iPhoneのメモアプリで日頃から採集している「格好のいい言葉」を、この機会に読み直したいと思います。​​​​​​​
「もみ消す」行為の慌ただしさと、「冬だ」とふと気付いたときの時間が止まったような静けさの対比。「凛として時雨」とか「飛んでイスタンブール」とか、動と静の組み合わせがダイナミックな情景描写になる。
(テレビドラマのタイトル)

「。」も「?」も「!」もつかない。「金はある。時間もある。なんでも持っている。じゃあ、愛はどうだ」という冷静な問いを向けられている気がする。本気の問い。
(テレビドラマのタイトル)

ロシアの衛星スプートニク。その恋人とは、どんな人なんだろう。科学オタクみたいなギーク臭が漂う一方、政治的なニオイも醸す。今からただならぬスケールの物語が幕を開けそうな期待感。読んだことは無いです。
(村上春樹の小説タイトル)

元SMAPの3人が去年、「新しい地図」として再始動した。解散後、暗闇の中にいるような心境だったファン(僕もその1人)はまさに、導いてくれる「新しい地図」を手に入れた。そのセンセーショナルな登場に合わせた予告映像の最後に現れたのはこのコピー。彼らとファン双方の思い、「君がいればどこへでも行ける」という素敵な無敵感が、名前を絡めて巧みに表現されています。ちなみに、新しい地図は2018年の広告賞最多受賞。
(新しい地図の広告コピー)

ダンスは単なる振り付けではなく、体を使って何かを表し伝える身体表現そのもの。ならば、生きることはダンスそのものじゃないか?と気づく。明るい未来で誰かと踊っていたい、と思わせてくれる言葉。
(星野源「Weekend」)

原文は「Practically Magic」。魔法じゃなくマジック。Practically を ほとんど と訳すのもうまい。言葉のリズムがいいし、マジックという言葉の子供心なワクワク感に夢があって素敵なコピー。
(iPhone7の広告コピー)

空に虹がかかるのはよくある表現だけれど、空気に虹がかかるって美しい。「アルペジオ」という曲の一節ですが、歌の中では日比谷公園の噴水が「春の空気に虹をかけ」ることになっています。なるほど、雨上がりじゃなくて水しぶきの中にできた虹か。何にせよ空気に虹がかかる、かかるじゃなくかける、というニュアンスが魔法的できれい。
(小沢健二のライブ公演タイトル)

いままでの連ドラにない句読点のあるタイトル。青という言葉はいろいろな意味で使われます。「蒼」とか「碧」とかで気取らないで、ど直球「青」を使っているのが好きです。
(連続テレビ小説のタイトル)

一瞬のハッとする恋、今だ!という感じ、アルファベットのままだとこのニュアンスは醸されないはず。「ナウ」の時間が止まったようなのっぺり感、チックじゃなくティックというちょっとあけすけな気取った感じも芸人・今田耕司の歌に完璧にはまっている。作曲はテイ・トウワ。
(今田耕司(KOJI1200)の楽曲タイトル)

この超・普遍的な言葉に人生を重ね、「今のうちに愛をあるだけ伝えておこう」というメッセージに昇華するキリンジ堀込高樹の歌詞。いつの間にか過ぎている人生の時間、日常の裏にある危うさを感じさせる秀逸なタイトル。
(KIRINJIの楽曲タイトル)

ただ、メモの中からいくつかを選んで並べただけですが、日本語の微妙なニュアンスに目を向けてもらうことができたでしょうか。
日々言葉メモは増えるばかり。

*採集した言葉には、漢字に「太ゴB101」、その他に「新コミック体」を使用しました。フォントは言葉のニュアンスを決める重要な要素なので、慎重に選びました。
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